第四話 生徒会長とストーカー

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第四話 生徒会長とストーカー

柄崎 千巻。この学校の生徒会長であり、理事長の実の娘である。 こんな陰キャの俺には全くの無関係な存在だと思っていた……今までは 「見て! 生徒会長よ! 」 「おはようございます! 柄崎生徒会長! 」 清々しい、良く晴れた日に生徒の活発な挨拶が柄崎生徒会長を包む 「おう! 皆おはよう! 今日も1日勉学に励んでくれ!! 」 生徒会長はそれに答えるようにハキハキとした声で挨拶をする。廊下は人で埋め尽くされている 誰からも信頼され誰にでも平等に接する。それが、柄崎生徒会長が慕われる理由なのだ 「九条 大和というのはお前だな? 」 「え? まぁ、はい」 「話がある、着いてこい」 一体何が起きているのだ。学校一の陰キャと言っても過言ではないこの俺が、学校の顔である生徒会長に呼び出された。 周りからの罵声もより酷くなる…… 「生徒会長がストーカーの九条 を呼び出し?! 」 「あー!! 生徒会長が汚れる! 」 生徒会長とは違い、俺を包むのはネットに書かれるアンチコメントのようだ 「柄崎愛好会が黙ってないんじゃ……」 柄崎愛好会を知らない者はこの学校に居ないだろう。柄崎 千巻を邪魔する者はどんな手段を取っても排除しようとする 冷酷無比な集団なのだ 俺と生徒会長という異様な光景に、廊下ですれ違う生徒達は口をポカンと開けたまま、立ち尽くしていた 「悪いな、急に呼び出してしまって」 「いえ、別に構わないですが、俺なんかに何のご用ですか? 」 「実はだな…お前を生徒会に迎えいれたいのだ」 「……はい?! お、お、俺が生徒会に?どうしてそんな、」 「君はクラス、学校で1番嫌われているそうではないか。私はそんな君を助けたいんだ」 「助ける? 」 「あぁそうだ。いくら嫌われている君でも生徒会に入れば、少しはみんなからも認めてもらえるさ」 「そう、ですかね……」 なぜ生徒会長は俺を選んだのかは分からない、こういう会長の頼みを断ったら後で柄崎愛好会に何されるか分からないからな。それに今の状況が変わるなら… 「分かりました。俺、生徒会に入ります」 「そう言ってくれて良かったよ。活動は明日の放課後からだ遅れないように」 放課後か。部活に行けなくなるな、伊名波さんに伝えなきゃ 「先輩、生徒会は他に誰がいるんですか? 」 「そうだなお前と同じ学年で言うと、伊名波 雫が生徒会だな」 「え、えー!!!!! 」 ーー九条 大和は生徒会に入ることになった。
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