月の欠片

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「私ね、死んだら月になりたい」 彼女は空高く浮かぶ三日月を見上げた。 「それは無理だろっ」 ぶはっと俺は思わず吹き出した。 「もうー何で蒼空(そら)はそんなに夢がないの!」 ぷうっと頬を膨らます。 「珠月(みつき)はいつまでも乙女だなぁ」 「ちょっと!馬鹿にしてるでしょー!」 そんなやり取りがついこの間のように思える。
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