夏心と恋心

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「あ、そうだこれから柚華をさらなる人混みに連れて行くね? 」 「あんたは鬼か」 これ以上の人混みなんて冗談じゃない。 ただでさえ咲人が暑苦しいのにそんな生き地獄は味わいたくない。 「冗談だよ? 二人っきりになれるところに行こうね」 それはそれで怖いけど……人混みよりはマシだろう。多分。 「行こ、柚華」 ふわりと繋がれた手は優しくてちょっぴり熱い。 私ばっかりドキドキしてるのかと思いきやそうじゃないらしい。 ああ好きだなあ。そのぶっ飛んだところも含めて。なーんてまだ言ってあげないけど。
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