虚飾の果てに見た夢。

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 この金で、どこか海外で優雅な印税生活でも送ろうか、と考えながらあの人混みを渡っていると、横断歩道の真ん中で、突如背後から鋭い痛みが走り、地面の上に倒れこんでから振り返ると、一人の青年が、血まみれの包丁片手に涙を流して立っていた。周囲は当然のように阿鼻叫喚に包まれたが、その叫び声に負けじと青年は叫んだ。 「あれは僕が書いた作品だ!!」 勇司の意識は、徐々に薄れて行った。 The End.
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