1.最悪の出会い?

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「……えと、東京が晴れて、本当に良かったなって思いました!」 何とか絞り出したコメントがそれだった。 『そうか!麻衣ちゃんは晴れ女かもしれないねぇ…また明日!』  萩野キャスターは満面の笑みでお天気コーナーを切り上げた。 (上手くやれた…!?) そう思いながら待機場所に戻ると、トドDが苦笑いをしながら頭を掻いていた。 「いきなりのふり、大変だったね」  ねぎらいの言葉。失敗したわけではないのだろうか? 「はい、初日、ほんとにありがとうございました。」 「うん、それは良いんだけど…この後の反省会ではちょっと言うことあるかもな」 「えっ」 「だーいじょぶ大丈夫、初回にしては上出来だったから」  トドDの気遣うような素振りが、逆に怖くなった。  お天気室に到着すると、部屋の中心の机によりかかりながら、腕を組んだ水野が待っていた。  ねぎらいでも褒め言葉でもなく、容赦ないダメ出しが飛び出すであろうことが想像できる。でも、一体何がまずかったのか…?全然わからなかった。  自分のコメントを反芻しながら、無意識に自分の服の裾をきゅっと掴む。
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