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「一度でもこの学校に入学の意を示した者は、卒業するまでは外には出られない掟。それでも出ていくと言うのなら……」
とんがり帽子の女が言葉を止めた瞬間、突然部屋に地響きのような振動が起こった。
そして、壁の赤煉瓦が意思を持ったように動き出し、それは一つの姿を形作る。
「これは……」
「これは我が校を守る番人『ゴーレム』。校則を犯す者や逃げ出す者も、このゴーレムの前からは逃げることはできません」
ゆっくりと自分の方へと近づいてくるゴーレムを、シズは鋭い目で睨みつける。
「……私が逃げるですって?」
怒りのこもった声でシズは呟くと、ポケットから一本のクナイを取り出す。
そして次の瞬間、目にも留まらぬ速さで彼女はゴーレムの背後へと立った。
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