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「つまりここは、忍者を目指す学校ではないと?」
そんな彼女の言葉に、目の前にいるとんがり帽子を被った女性が落ち着いた口調で言った。
「そうです。ここは千三百年の歴史を持つ由緒正しい魔女の学校。異端の存在である忍者などを育てるための学校ではありません」
「……」
再び聞いてしまったその言葉に、シズは大きくため息をついた。
「申し訳ありませんが、私は忍の道を目指す者。理由はわかりませんが、これは何かの手違いなので入学は拒否させて頂きます」
「それはできません。それに、この入学願書にはたしかに『梅宮リル』という名前で、あなたの顔写真も載っています。一度入学希望をされた方は途中から辞退はできない掟となっているのです」
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