梅雨の日の午後

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 雨の滴る梅雨の初め頃。  二年になって2ヶ月経っていた。 「黒森さん」  昼休み。  私の席に数人の女子生徒が集まった。 「ちょっと、頼まれてくれない?」 「何を?」 「今日うちらの班掃除当番でしょ?私ら忙しいからやっててくれないかな?」  いつものことながら彼女たちは私の仕事を増やしていく。私が返事をするわけでもなく 「いいよね?ありがとう!」  と勝手に決められてしまう。そしてそのまま何処かへ行った。  「ほんと黒森さんが居てくれて助かる」いつも聞くその言葉はみんなにとっては嫌味かもしれない。だけど私は何も思わない。彼女たちが居ようが居まいが私にとって何もないからだ。  その上私には『感情』というものを何処かへ忘れてきてしまったようで、私に対して何を言われてもなんとも思わなくなってしまった。
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