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しばらく弄ってから、俺はアシームのすぼまりを解すために腰を上げさせる。そうして口内で溜めた唾液を、菊座にたらした。それと同時に指を当て、くるくると馴染ませる。アシームはくすぐったいのか、ぴくぴくと膝を震わせていた。不快感はないようで、俺は少し安心する。
「じゃあまずは一本目」
そう宣言すると、わずかにアシームは体を強張らせた。他人から与えられる初めての快感に、体も脳も追いついていないのだろう。手だけだあんなに乱れていたから、本当に俺と繋がってしまったらどうなってしまうのだろうか。
瞳からとめどなく毀れる涙を想像して、俺の鼓動は早くなる。嫌だ、壊れる、と泣き叫ぶのだろうか。それとも理性がグズグズになって、素直に気持ちいいと繰りかえすのだろうか。どちらにしても、俺を煽ることには変わらないだろう。
人差し指を菊座に当てると、ハクハクと下の口が蠢く。それはまるで期待しているように。俺は少しだけ力を入れて、爪を埋め込む。頭上でアシームの呻く声がした気がしたが、俺は聞こえないふりをして根元まで押し込んだ。
未開の地は狭く、誰にも許したことのない場所に入っていく背徳感と優越感。心とは違い胎内は順応性が高く、俺の指が快感を引き出してくれることを知っているように離すまいと締め付けてきた。俺はそれに応えるべく、アシームが女の子になる場所を探す。
「痛いかい?」
「だい……、じょうぶ、だ……」
傷みはない様子だが、気持ちよくもない様子。クチクチと音をさせながら、ときおり唾液を追加してほぐし続けた。しかしそれも数分で、単純作業は終わりを告げる。腹のほうに弾力のある場所を見つけたのだ。俺はまずはやさしく撫でる。それだけでアシームの反応が大きく変わった。
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