「満月の夜」

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「満月の夜」

満月の夜には 不思議なことが起こるそうです。 その噂は、街中に広まりました。 「ねぇ、やっぱりやめようよ!」 三編みの女の子が、男の子の腕を引っ張りました。 「ここまで来たのに、何言ってんだよ。嫌ならお前だけ帰れば?」 懐中電灯を持った男の子が、女の子を睨みつけました。 女の子は、泣きそうでした。 「2人とも喧嘩しないで。」 背の高い男の子が、2人をなだめました。 街外れの倉庫 かつて、娯楽施設があったその地は、数年前に潰れ、使われなくなった装置や装飾が保管してあるそうです。 そこにある、等身大の人形が、満月の夜になると動き出すというのです。 3人は、興味半分で倉庫にやってきたのです。
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