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僕の頬を撫でおろす君
お世辞にもハンサムとは言えないくたびれた中年太りの男性に
裸に剥かれて圧し掛かられる己の姿が脳裏によぎってゾッとする。
「当たり前でしょう?わからなかった?」
「女の子じゃないし!」
頭を振って訴える。
「それだけハイスペックなのに独身四十男、
同性愛者でも不思議じゃない」
「三上さんはイケメンてわけじゃないし、物凄く口下手だから」
「どんな容姿だろうがつまらない男だろうが
金さえあれば寄ってくる女なんていくらでもいるさ」
息をのんで俯く僕を見下ろしながら
強ばった筋肉を宥めるように孝介はふわりと僕の頬を撫でおろす。
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