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「あら、メッセージカード」
真珠からカードを受け取る。二つ折りにされたカードを開く。
『You are the one for me.
――如月琥珀』
「 はぁ!?」
「まぁ、ずいぶん熱烈ね」
素っ頓狂な声を出してしまったら、真珠が横からカードを覗き込みくすくすと笑う。
「知らなかったわ、瑠璃にそんなお相手がいたなんて」
You are…… う、運命の人!?
「違うわ、姉さん。この方はそんなんじゃなくて」
焦って否定をするけれど、真珠はまだ笑っている。
「お相手は十分にその気だと思うわよ」
確かにこの大量の花束だけを見たらそうかも。でも、たったあれきりの事。琥珀が私を気に入るとは信じ難い。
「絶対に何か裏があるんだから」
「瑠璃? 何かあったの?」
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