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ガラス越しの誘惑
【side_一輝】
翌日、品川弁護士から早速連絡がある。送信されてきたFAXを片手に返答をする。
「わかりました、瑠璃に伝えます」
困惑しないわけじゃない。瑠璃を琥珀に近付ける事には抵抗を感じる。
ドンッ――!
「……くっ!」
拳を壁に打ち付ける。悔しさが込み上げても今は従うしかない。
壁にもたれて瑠璃へとコールをする。数度の呼び出し音ですぐに瑠璃が応答する。
「朝早くから悪い、品川さんから連絡でさ」
『弁護士さん? 今度はなんて?』
「全て手配済だから指示に従え、だって」
FAXに目を通しながら瑠璃に詳細を伝える。
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