第一章【好きなものは好き、苦手なものは苦手】

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色は何故見えるのか。 日常に潜む素朴な疑問である。 実は、物体そのものに色がついている訳ではない。 例えば、リンゴは赤い光を反射し、それ以外の光を吸収するから赤色に見える。 つまり、特定の波長の光を反射しそれ以外の光を吸収するから我々は色を見ることが出来るのである。 そして、網膜の中心窩に存在する錐体細胞の働きによって我々は色を識別している。 ここまで書き、パソコンのセーブボタンを押した。 「はぁ、レポート中々終わんない。昨日からずっとやってるのに。明日の提出間に合う気がしない。助けて真綾。」 「え!?碧、昨日から書き始めたの?課題出されてたの2週間前じゃん。昨日まで放置してたのが悪い。」 「だって…体の中の現象について書けなんて調べればすぐ終わると思ったんだもん。想像以上にまとめるのが大変で…。もう、学校だと集中出来なさそうだから、私帰るわ。あとは家でなんとかする。真綾はどうする?」 「ん、じゃあ私も帰ろうかな。あ、ちょっとロッカー寄っていい?」 「いいよ。私も教科書取りに行きたいから着いてく。」
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