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でも、俺が一番驚いた原因は、その生き物の頭の上にいた。
鱗にしがみつくようにしている、オレンジ色の髪と白い肌と華奢な体には見覚えがあった。
どう見たって、これミューズだ。
完全な異常事態だというのに、俺の心はふと安堵を覚えた。
だが、そこへ新たなるニュース速報が届いた。
巨大生物はその翼で空高く舞い上がり、猛スピードで移動を始めたというのだ。
「ヤバい……」
俺がそう呟くのと、激しい突風と共に大きな影が頭上に現れたのは、ほぼ同時だった。
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