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花子さん日記より
私の名前は、第三十花子。
昔ながらの怪談ではおなじみの「トイレの花子さん」だ。
花子さんはこの世にたくさんいるので、それぞれ名前の前に番号をつける。
第三十花子は三十番目に誕生した花子さんという意味で、結構先輩なのよ。
しかし、友達は少ない。
仕方がないのでハナコ・グループを作ることにした。
ハナコ・グループとは、私達花子さんが日々生活する花子さん界にある、ライングループとかチャットとか言ったようなものだ。
舞台を設定したりアバターを作ったり、メールのように吹き出しによるやり取りだけを行ったりと、ハナコ・グループの種類は様々。
アバターや舞台設定をすれば興味を惹かれるけど、好き嫌いによって逆に入会者が少なくなることもある。
少し面倒なこともあって、私は舞台もアバターも設定しない、吹き出しのみのグループを創作することにした。
【グループ名・ちょっとトモダチ】製作者ー第三十花子ー
{内容:友達が少ない方、ぜひ集まってみてください。相性ピッタリの友達が見つかることを祈ります。合言葉は「ちょっとトモダチしよう!」}
<コメント>
なし
※定員に制限あり・千人以内
ちなみにここでの合言葉とは、パスワードを意味するものではない。
そんなものを簡単にばらすわけがない。
よく映画なんかのCMで「合言葉は『絆』。固い友情で結ばれたあいつらの物語!」なんて言ってるのと同じ意味で使わせてもらっている。
流石に千人入ったら友達の一人や二人できるでしょ。
すると、早速連絡が入った。
花子さん界では、あらゆる情報をリアルタイムで知ることができる。
作ったばかりのグループにいきなり連絡が入るというのも、有り得ない話ではないのだ。
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