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「わあ! なにするんだ! やめてください!」
するとデビッドは「わからん奴だな、理由は説明したろう! おとなしく治療を受けろ! マーサ、かまわないから、こいつの尻の肉を削ぎ落せ! 蹴られないように用心しろよ!」と、先ほどからふたりの話が終わるまでおとなしく待っていたマーサに命じた。
「OK、BOSS!」
待っていましたとばかりに、マーサはマイケルのズボンにとりつくと、彼が足をばたつかせるのを片手で押さえて、「麻酔薬に限りがあるから痛いわよ、すぐ終わるわ、適量を出血したら、自分で止血してね、さもないと死んじゃうから」と、話しかけてくる。
「やめろ! やめろ! あ! ぎゃああああああ!」
ゾロリと音がして1オンス(28.35グラム)くらいの肉と脂肪が切除された。
マイケルの悲鳴を聞いて、何事かと寝ぐせだらけのホリー・ベイマーがやってきた。ホリーは細菌培養と管理を任されている三十三歳の女性研究員だ。仮眠をとっていたので、彼女だけ遅れてミーティングに来たのだ。
眠気眼でミーティングルームに入ってきたホリーだが、入ってくるなり、この光景を見て悲鳴を上げた。
「きゃあ! な、なにをしてるんです!」
彼女が驚くのも無理はない。なんせ血で白衣を濡らした上司と同僚が、研究員の中でもエースと一目置かれている研究員を押さえつけて、下半身を裸にしているのだから。
するとデビッドはマーサにウィンクして、「次のお客さんだぞ、尻を狙いたまえ、間違っても頭や顔を切るんじゃないぞ」と、命じた。
「OK、デビッド!」と、マーサは、もう一本、メスを今度は白衣の右のポケットから出して、立ち上がった。
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