13・ライトの部屋でゲームをする 1

1/1
前へ
/80ページ
次へ

13・ライトの部屋でゲームをする 1

 「ご馳走様でした! 」 「したー! 」  なつみちゃんも兄のライトの真似をした。  「ご馳走様でした。美味しかったです」 お皿を、キッチンで片づけているライトの母の元へ片付けに行った。 「まあ、ありがとう。りう君」 にっこりと笑う。 「俺がお皿を洗います」 腕まくりをしてスポンジを掴む。  「え?良いのかしら? 」 ライトの母は驚いたようで、目をパチパチさせていた。 「ご馳走になったので、俺がやります」 ニコリと笑いかけた。 「まぁ! じゃあお願いしちゃおかしら! 」 ニコニコと笑ってエプロンをつけてくれた。  「たまに来冬(らいと)も手伝ってくれるのよ」 ふふっとライトの母は微笑んだ。 「じゃあ、お願いします」 ライトの母はテーブルを拭きにいった。  「ありがとな! りう」 ライトが洗ったお皿を拭いている。 「お昼ご飯を作ってくれたから当然だ」 微動だにせず、お皿を綺麗に洗い上げた。 「おお? めちゃお皿が綺麗になった! 」 ライトに褒められたので気分が良くなった。  「じゃあ、俺の部屋へ行こうぜ! 」 ライトが先に二階へと、階段をあがっていった。「りうお兄ちゃん、二階へいくの? なつみと遊ぼー」 なつみちゃんが俺の足に抱きついてきた。  「りう君は、お兄ちゃんと遊ぶの。なつみちゃんはお昼寝するのよ」 「えー… 」 なつみちゃんはそう言いながら、眠いのか目を擦っていた。 「なつみちゃん、お昼寝しようね? 」 俺はなつみちゃんを抱き上げて、話しかけた。  「わぁ! りうお兄ちゃんのお顔、かっこい……! 」 「え? 」 なつみちゃんの顔が真っ赤になった。 「なつみ、お昼寝しましょうね? 」 ライトの母は俺からなつみちゃんを受け取って言った。  「らいとの部屋へ行って?りう君」 にっこりと笑ってライトの母は言った。 「はい」 頷いて二階へ階段を上がっていった。  トントントン……と階段を登り切ると、部屋が二つあってドアに 『来冬(らいと)の部屋』 とプレートがぶら下がっていた。 トントンとドアを叩いた。 「どうぞー。あいているよ」 中からライトの声がした。  「お邪魔します… 」 そぉっと顔を覗かせた。  ライトはすでにゲームにインしていた。 「好きに座って」 「ああ」 荷物を適当な所へ置いて、ライトの隣に座った。  六畳位の部屋に、勉強机とテレビとベッドと幾つかの棚が置いてある部屋だった。色は青色と白で統一されていて、清潔感がある。  色々なゲームのキャラクターのグッツが飾ってある。その中に一つだけ、写真立てが飾ってあった。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

183人が本棚に入れています
本棚に追加