恋する士英館高校

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もう、俺のこと嫌いになったのか? その言葉を聞いた時——正直、今さらなに言ってんの? って思った。 私がどれだけ悩んだと思う?先生は勝手だよ。そう思った。 私は先生のことが大好きだった。生徒とか教師とか、そんなこと関係なく好きだった。 でも、先生は違った。 先生が私に笑いかけてくれたのも、優しくしてくれたのも——私が生徒だから。 先生は先生でしかなくて……私は生徒でしかなかった。 ——先生は、どんなに好きになっても振り向いてもらえない人。 当たり前のように隣にいるのがツラかった。 何もなかったみたいに笑顔を向けられるのがツラかった。 こんなに苦しいのは私だけ……。そう、思い知らされるのがツラかった。 きっと時間が解決してくれる。 今はこんなに大好きでツライけど……そのうちこの痛みだって忘れてしまう。 いつかは何もなかったみたいに笑うことができる。そう思っていた。 でも、いつまで経っても、頭の中から先生への想いが消える瞬間なんて1秒もなかった。 好きになってくれなくてもいい。ただの生徒で構わない。そう割り切るのには、まだまだ時間が必要だった。 ——私の心は、もう限界だと悲鳴をあげていた。 部活を無期限で休ませて下さい。私がそう伝えた時も、先生はいつものように笑っていた。 先生には私なんて必要ないんだ。そう思い知った。 それでも退部しなかったのは、先生との繋がりがなくなるみたいで悲しかったから。 未練タラタラでカッコ悪い? 本当そうだよね。でも、どうしようもないんだ。 ——やっぱり私は先生が好きで……好きで、好きで仕方がない。
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