201人が本棚に入れています
本棚に追加
/126ページ
私がコトに電話するまで3日かかった。
その間、泣いて泣いて、傷ついた気持ちをどうしていいのか分からなくて、それでも大学行かなきゃって気持ちだけで生きてた。
3日経って、コトに言わなきゃ。聞いてもらわなきゃって思って。
どういえばいいのか分からないまま勢いで電話をかけてた。
コトが別れてから今が何日目のことか分からないけど。
でも―――きっと限界になったからかけてきたのは分かる。
でもどうして別れることになったりしたんだろう。
ちぃくんが浮気した?
いや、ないよね。
もしそうだとしたら、創みたいに……大学入ってすぐの方がおかしくない。
もちろん、創とちぃくんは違うだろうけど。
4回生にもなって、ましてや来年予備試験を受けると言っている人が、今更そんな状態になることは考えられない。
だとしたら、試験に集中したいから?
でもそれもなんか腑に落ちない。
琴莉は我が儘言って困らせるタイプではないと思う。
じゃなきゃ、ちぃくんが3年間も高校生と付き合ったとも思えない。
うーん……じゃあ、コトがちぃくんと別れようって決めたとか? まさか。それは絶対ないか。
考えてもしょうがないことだから、考えることをあきらめてゴロリとベッドに転がった。
私と創は……もう無理なんだよねって、そんな事実をまた改めて思い出して苦く笑う。
最初のコメントを投稿しよう!