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あんなに望まれることが恥ずかしかったのに、今になってちぃくんに触れたいって感情に苛まれている。
ぎゅうって抱きしめられたい。
触れられたい。
触れたい。
キスをしたい。
それから、それから―――
こんなことを思う私は、最低かなって思うけれど、ちぃくんを思い出してはそんなことばかりを考えてしまう。
あんなこともあって、もう触れたくもないくらい無理だって思っていたのに、離れてみたら近くにいたときのことばかり思い出す。
そうして付属してくる、より密接な距離のやり取りが思い出されてしまう自分に呆れる。
いやらしい自分が嫌いになる。
もう好きだと言うことも許される距離にいないのに、馬鹿だなって泣けてきた。
夏休みが終わって、また仕事が始まったけれど、私の毎日は仕事で埋もれていて、それ以外に考えないようにすることもできる。
新人だけど、それなりにやらなきゃいけないことも見ててきて、10月のスポーツ大会は5月の時よりも積極的に自分から準備に参加できていると思う。
来賓の確認や施設のチェック。必要備品や消耗品。
あらゆるリストを洗い出して、今年度版に書き換えていく。
それをまたチェックして、決裁に回せるように手入れして―――そんなことで1日があっという間に終わっていく日々だ。
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