第1話 悪代官 田代甚平!

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第1話 悪代官 田代甚平!

時は・・江戸中期。 江戸幕府は安定した武家社会を作る為に、 農民からの年貢や町民からの税を 実に厳しく取り立てた! その年貢や税を納められない農民や町民は、 見せしめの為に奉行所へ引っ立てられ、 何故 年貢や税を納められないのか 厳しく とがめられる! 町民の娘のお丁(おてい)は、 おとっつぁんが大工の仕事で怪我をして 働けないでいて税を納められず、 お上から とがめられ 奉行所に引っ立てられた! 「こらっ!お丁には手を出すな! 俺を引っ立てやがれ!」 役人 「ふん!老いぼれ親父は ひっこんでろ! 若い娘のほうが 見せしめに なるのさ!」 ~~~~~~~~~~~~~ 奉行所にて 代官 「これ!お丁! おまえ、何故 引っ立てられたか 分かっているのであろうな! 日々何事もなく過ごせているのも、 お上が 目を光らせて 町の平和を守っているがゆえであるぞ! 最近は特に謀反を企む悪党共が 、 町で辻斬りを働いているとの事。 我ら役人に感謝して税を納めるべきではないか?」 お丁 「お代官様!お上の お役目には日々感謝しております。 ですが、うちは おとっつぁんが怪我で仕事が出来ないので ございます。(/´△`\) 」 代官 「よし、事情は分かった! では お前の おとっつぁんの怪我が直るまで ワシの所で奉公するが良い! ただ、3ヶ月に渡って税を納め無かった罪は償ってもらう!  見せしめに百叩きの5分の1とする!  そして明日から奉公に務めよ!」 ~~~~~~~~~~~~~~~ あくる日 代官屋敷 田代甚平邸。 お丁 「お代官様! お膳の準備が出来ました! 失礼いたします!」 田代は お丁を厳しく指導する為、 わざと お丁に足を掛けて 転ばせ 膳を ひっくり返させた! お丁 「お代官様、申し訳ございません! すぐに代わりを! 」 田代 「全く これだから町娘は困る! これから厳しく指導するゆえ、 心して掛かれよ!」 ~~~~~~~~~~~~~~~ 田代邸 夜になる。 田代 「お丁! 酒の酌をせい! これも勤めじゃ!」 田代は酔いが回り お丁に チョッカイを出す! 田代 「お丁! 良いではないか・・・」 お丁 「お代官様! いけませぬ! 私 そんな女では・・・ 」 田代 「お丁! 悪いようにはせぬ! 男と女とは そのようなものよ! 」 お丁 「お代官様! お許しください! 私には 恋仲の男が おりますゆえ!」 田代 「お丁! どうしても・・ワシの誘いをことわるのじゃな! よし! 分かった! この田代に恥を かかせた、お前と その恋仲の男を タダで おく事はできんからな! 首を洗って 待っておくが良い! 」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 武家屋敷から戻った お丁と 恋仲の清次。 「清次さん! 私、大変な事をしてしまったの! 訳あって、お奉行様を怒らせてしまったわ! 」 「お丁ちゃん! 本当かい? でも 俺は お丁ちゃんを護ってやるよ! だから心配しなくて良いから! 」 「清次さん! あの田代っていう お奉行は恐い人よ! きっと私達 タダでは済まないわ! 清次さん! 私と逃げて! 私 清次さんと一緒なら どんな苦労も いとわない! 」 「お丁ちゃん! 分かった! 俺も お丁ちゃんと一緒なら たとえ奴等に捕まったとしても・・・ !」 「じゃあ!今夜の丑三つ時に!再会橋で!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 丑三つ時の再会橋。 「清次さん! 」 「お丁ちゃん!」 そこへ、奉行所の役人達が! 「これっ!お丁!清次! 両名の者、 お奉行への謀反の罪で引っ立てる! 大人しくせい! 」 清次「お丁ちゃん! 逃げろ! ここは俺が! 」 お丁「清次さん! ダメ! 私達は一緒よ!」 役人「ええい!歯向かうか! 両名共に斬り捨てい!」 役人は逃げる二人を斬り捨てた! 「お丁!・・・あの世で会おう!」 「清次さん!・・・嬉しい!」 それを見ていた闇の者がいた! 《 罪の無い 男と女が また二人・・ 我が思いが叶わない悪党ゆえに・・・ 儚い命を奪われる・・・ 神や仏がいるならば、 彼等の仇を誰が討つ?( ̄ヘ ̄メ) 人呼んで・・人斬り お悠!》
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