第6話 伊勢屋 藤八朗 の悪事

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第6話 伊勢屋 藤八朗 の悪事

ある朝の事。 お悠は長屋の近くの豆腐屋に向かっていた。 お悠 「おはよう。」と言って… 豆腐屋の引き戸に手を掛けたが、開かない・・ いつもなら、臨時休業と思って帰るところだが、お悠は血の臭いを知っていた。 すぐに裏口に廻って器用に鍵を外し戸を開けた。 そこには、豆腐屋の主人と娘のお菊が 血を流して倒れていた。 袈裟懸けにバッサリと斬られ、 相手は かなりの剣の達人と見た。 「お菊ちゃん…この怨みは必ず晴らしてあげるからね…! 」 と お悠は固い決意をし…調べを始めた。 深川町のヨネ助☆というのが どうも関係している事を突き止め、 闇夜に待ち伏せして…問いただす事にした。 お悠 「ヨネ助!私は 天満町の お菊という娘の仇討ちの使者だ!嘘偽りを言うと即刻お命頂戴だぞ!」 「はあ、これは恐いお人じゃ!もちろん包み隠さず申します!」 ヨネ助によると、殺しの首謀者は 悪い噂の多い・・ 代官の 鳥羽 吉右衛門と、 海産物問屋の伊勢屋籐八郎だと言う。 お悠は 代官の鳥羽の屋敷に忍び込んだ。 そして、天井裏から偵察を開始した。 代官 鳥羽吉右衛門 「おい!この間の豆腐屋の主人と娘を試し斬りした件は 闇に葬るぞ! 町方のほうは大丈夫なんだろうな!」 伊勢屋籐八郎 「鳥羽さま、あれは暑けの仕業!背中に刀傷が有ることなど、全て口封じしております。 それより、麹町に遊郭を作る件・・ 何とぞ 御認可のほどを・・ 」 鳥羽「分かっておる! 伊勢屋、お前も相当の悪じゃのう!はっはっは!」
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