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第5話 お悠の復讐
お悠は…公儀の隠密をしている銀次と、まだ祝言を挙げたばかりだ。
その銀次が今日、重症の怪我をして、お悠の元へ戻ってきた。
お悠
「どうしたって言うんだい! おまいさん!」
銀次
「ザマあ ねえな!全く・・隠密が深手を負ってちゃあな!
俺としたことが・・油断したぜ!」
お悠
「おまいさん! 一体誰にやられたのさ!!
私の大切な亭主を こんな目に合わせやがって!…絶対許さないんだから!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お悠は有力な手がかりから…
銀次に大怪我を負わせたのは、
なんと隠密仲間で最近は隠密の足を洗った…
大興(たいこう)という男だと確信した。
そして大興が公儀と対立する外様大名の荒木藪成(やぶなり)という殿様と親しいという所まで情報を掴んだ。
お悠は 大興に近付き…
「おい!銀次という隠密を知っているか?」
と聞いた。
大興
「なんだ?お前!
銀次か? あれは間抜けな隠密さ。
外様大名の謀反を企てているのが…
俺とも知らずにな!」
お悠
「だから・・斬ったのか?
そんな悪事を働く奴に斬られちゃあ・・・
銀次も無念に ちげえねえ!
あたいは銀次の上さんだ! 大興!
覚悟しな! 」
ブシュッ!
大興
「ああっ、こんな事なら・・・もっと良い思いをしとくんだった。 」
ガクッ!
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銀次は お悠の看病のお陰で、すっかり元気になった。
銀次
「お悠、ありがとよ。恩に切るぜ!」
すっかり元気になった銀次は
昼間っから お悠の背中を撫でながら…
肌を合わせたい衝動に駆られている。
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