第12話

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第12話

「そ、そうなんですね…ありがとうございます」 安心からか、頬が緩んだ。 何故か堂島先輩は驚いた顔をしてたけど。 「「あーーーーーっ!!」」 突然聞こえた大きい声。 見ると、双子の兄弟と怖そうな赤い髪の人がいた。 「いいんちょ何してんのー!?」 「だぁれ?この子」 はっ、そういえば僕は堂島先輩の膝の上に…! 「あ、すっ、すみません!」 「ん?あぁ」 「オイてめぇ、委員長に何してんだ、あ?」 「ヒィィすみません…!!」 「やめろ東雲(しののめ)。俺がやったんだ」 「えっ、先輩が?」 赤い髪の人がパッと手を離す。 はぁ、助かった…。と思った。 今度は双子さんが両側からタックルしてくる。 「ねぇねぇ!君あの子でしょ!?」 「獅堂くんにぎゅーされてた!!」 「は、はい、あの、苦しっ…」 「真緒(まお)、由緒(ゆお)、離してやれ。」 「「えーー」」 息ぴったり…すごいや どっちがどっちだろ…?うん…? 「あ、ボク2年の卯川 真緒 (うがわ まお)!」 「弟の由緒だよ!」 「よ、よろしくお願いします…」 「ほらー、ごうちゃんも自己紹介!」 赤い髪の人は、チッと舌打ちをして、口を開いた。 「…2年の東雲 剛志 (しののめ ごうし)だ。」 「もぉ〜ごうちゃんてば照れ屋さん✩︎」 「このシャイボーイ✩︎」 「んだとコラァァァ!」 「「ワァ〜〜」」 ドタバタと騒がしくなる。 こ、これホントに風紀委員? 「悪いな、これが風紀委員だ」 「あはは…」 ちょっとだけ、楽しそうだなって思った。
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