と・く・べ・つ4 つるぺったん(汗)×火の玉屋

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と・く・べ・つ4 つるぺったん(汗)×火の玉屋

 ジージーと蝉たちが鳴き続ける晩夏。今年もなぜかみんな俺の家に集まりやがる。年一回の夜宮の日。俺んちに集まるのは別にいいが、メンバー増えすぎてるんだよ……。俺んち伊織先生や薫蘭風ちゃんの実家みたいに豪邸じゃないから、もう狭いのに……。  なぜ、俺んちに集まるのか?今年も浴衣を準備してなかった俺が悪いんだけどさ。今年も大と徹が俺用の浴衣を買いに行っている。ちなみに親父も着いていってる。 「今年はお父さんが選ぶからーー!!」  とはしゃいでいたが、女児用の浴衣を選ぶのにちょっと抵抗あったらしく、女児用の下着や水着を買いなれている(俺が着るためのな)大と徹がついていっている。  そして、みんな待ちぼうけ。 「待ち疲れたよ~」  香多くんなんかは弱音を吐いているが、ほんもの女子たちは母さんとのんびりお茶しながら、おしゃべりをしている。 「ねぇ伊織先生、去年もだけど、なんで女の子のアニメキャラの浴衣着てるの?痛いんだけど……」  待ち疲れた良くんが伊織先生に直球をぶん投げた。 「何を言う!女の子ならアニメのヒロインに憧れるだろう!若い女の子のハートをキャッチして、将来、私と遊んでもらうために考え抜いたデザインだぞ!」  どうやら欲望にまみれまくったチョイスのようだ。聞きたくなかったよ。
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