6.気まずい

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6.気まずい

朝。8時30分ごろ。部室。 私が1人で部室にいるとドアが開いた。 (あ…柚葉先輩だ。) 「おはようございます…。」 柚葉先輩、明らかにテンション低いなあ。 「柚葉先輩、おはようございます。」 私は挨拶をして譜面探しを再開した。 (なんか視線を感じるな…) そう思った。だから話しかけてみた。 「柚葉先輩…元気無い感じですか?」 少し心配もあったので気を使って聞いた。 すると柚葉先輩は暗い顔をして 「いや、そんな事ないよ。」 すごく冷たい声で言った。 やっぱり柚葉先輩に嫌われてるな…。 仕方ないけど。 そんな事を考えて黙っていると 「朝倉さん、歩夢の事好きなの?」 と急に聞かれた。 驚いて少し思考回路が停止した。 けど答えた。 「好きか嫌いかはっきり答えると…好きです。」 「その好きって恋愛的に?」 「それは分からないです。もうセクション練習があるので行きますね、では。」 私はニッコリして部室を出た。楽譜は見つからなかったけど気まずかったので練習場所まで戻った。 (ふう…とりあえずオッケーかな?) 本当に2人で居るのが気まずい。 変な冷や汗をかいてしまった。
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