コックリさん

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私たちは女子3人で一軒家を借り、シェアハウスをしていた。 して、深夜の妙なテンションが酒と相まってコックリさんを始めてしまったのだ。 照明を薄暗くして、リビングに集っていた。 質問するたびに硬貨が動きワーキャー言っていた。みんな二十代半ばだというのに、中高生みたいだった。 誰それの好きな人は、経験人数は、なんて下らない質問から、 誰がはやく死ぬか、とか誰それの殺したい人は、なんて変に重い質問まで。 もう何十回も、いや3桁いったかもしれない。 それぐらい質問をしまくっていた。 その度に、コックリさんが答えてくれる。 ……わけがない。 本当は、3人の内の誰かが想定している答えがあって、 毎回誰かが、すこーしずつそこに、10円玉を導いているのだ。 質問によっては、私自身も先導している自覚があった。 そんなトコまでひっくるめても、コックリさんは楽しめる。 酒の勢いがあれば、の話。
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