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「いたっ!」
自分の下から聞こえた誰かの声に、ゆっくりと目を開けてみる。
「あ、れ? 多野屋くん……?」
「え、……市ヶ谷さん!?」
そこにいたのは、隣のクラスで同じ委員会の多野屋くんだった。
多野屋くんは比較的大人しい部類の人で、三人以上で一緒に話してるところは見ないような人。でも別に暗いとかではなくて、委員会でも普通に自分から発言したり出来る人。
優しい笑顔が印象的な多野屋くんなんだけど、今日はマスクをしていて、その笑顔がはっきりとは分からない。
でもさらりとした黒髪はこの真っ白な空間ではよく映え……え?
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