「テニス」×「おばあちゃん」×「生クリーム」

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「テニス」×「おばあちゃん」×「生クリーム」

あたしはおばあちゃん子だっだ。 だから大好きな生クリームのたっぷり乗ったケーキや、部活で使うテニスのラケットなど、いろいろねだって買ってもらっていた。 おばあちゃんは嫌な顔一つせずにあたしのおねだりを聞いてくれた。 そんなおばあちゃんも旅立つ時が来た。 あたしはおばあちゃんにねだってばかりで何もしていない。 最後に何かしなければ。 そう思ったのが、成長した20歳の時だった。 「おばあちゃん。わがままばかり言ってごめんね。何か欲しいものかして欲しいことある?」 病室で横たわるおばあちゃんにあたしは言った。 「なんだい?何か欲しいものがあるのかい?」 おばあちゃんの答えはそれだけだった。 そして静かに息をひきとった。 あたしはおばあちゃんに何もしてあげられなかった。 そして数十年が過ぎあたしは孫を持つおばあちゃんになった。 あたしはおばあちゃんがしてくれたように孫に欲しいものを買ってやった。 それがおばあちゃんに対する恩返しだと思って。
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