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「おー! キモチいー!」
素裸で、陽が背から身を投げて、
円型のベッドに大の字になった。
「ヒロさん、来て」
陽は横たわったまま大貴の左手を
引き、ベッドに誘った。
大貴がベッドに腰を掛けるとすぐ
に陽が起きあがり、ベッドから滑
りおりて大貴の前に跪き、主人の
命令を待つ猟犬のように顔をあげ
て大貴の瞳を見つめた。
(この子に、何を願い、
どこまで許すべきか?)
大貴は左腕を伸ばして少年の頭髪
に触れ、犬にするようにクシャク
シャと頭を撫で、そのまま引き寄
せて自分の前に導いた。
少年は形のいい指で、大貴の陽根
に触れ、恭しく唇で触れてから、何度か指をスライドさせて口に含
んだ。
夜空の下に陽だまりが出現した。
たまらず大貴は天井の星々を仰い
だ。こんな感覚を味わってしまっ
たら、これからパートナー無しで
満足することができなくなる。
腰が浮き、すぐにも果てそうだと
あやぶみ、調整しようと、少年の
両肩に掌をおき軽く押さえ持った。
メレンゲを作り出すために卵白を
泡立てる時に似たリズムと音を下
に聴き、大貴は、少年の舌の先が
陰茎を這いのぼって、射出路の敏
感な部分に差しいれられるのを感
じた。
陽は、手の内に屈んでい青年の欲
望が立ちあがり、大きくのびをし
ようとする一波をとらえた。
このまま昂まれば口腔内に放たれる。この男のだったらそれも厭わ
ないが、招喚したのは俺なのだし、
相手の燃焼効率も考えてやらねば
ならない。
ゆとり が必要だ。
陽は足もとに転がしておいたチュ
ーブから潤滑剤を掌に絞り、自信
に満ちたパティシエが自慢の菓子
にコーティングするように青年の
ものに塗りたくり、ティッシュで
掌を拭きあげると、ベッドに這い
のぼった。
「ヒロさん、挿れて」
青年の耳元で囁いて枕元のタッチ
パネルで部屋の灯りを絞りこんだ。
すると、天井の星座はいっそう
際やかに輝きを増した。
薄暗がりの中で、陽は両手両膝を
乳色のシーツに着け、更に肘をつ
き、猫のように香箱をつくった。
尻を肩より高く持ちあげ、暗闇の
中で相手がスポットを過つことがないように膝を充分に開いた。
目のあたりにする情景に大貴の方
はフリーズ状態で、カフェテリア
で茶の一杯も頼むつもりが、席に
着いた途端、注文もせぬのにいき
なりタワーバーガーを出された客
のように目を泳がせた。
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