26/26
1248人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
 こんな調子で事件を捌き、喫茶店の従業員もこなしつつ、夕方の営業時間が終われば大の仕事も終了である。 警察の委託隊員なので、夜勤の日はそのまま店内に留まるが、そうでなければ、あとは自由。 京都御苑で、塔太郎や猿ヶ辻と一緒に剣術や精神統一の修行をし、その「まさる部」で自分の実力を磨いた後は、帰路につく。 その後、運が良ければ塔太郎からの連絡がある。 それは単に明日の業務連絡だったり、修行後の気遣いやフィードバック程度のものだが、それだけで大の睡眠の質が違って来て、翌日は一層頑張れる。  これが、大の一日である。 そして、こんな忙しくも充実している毎日を、大は心から気に入っていた。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!