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「また、目薬し忘れたの?」
「左目がかなり痛みます」
「あ~、ホントだね。取っちゃおう」
棚橋先生はオレの左目にピンセットを近づけた。いつもの先生だ。「ミケ、頼んだぞ」と小さな声でつぶやいた。
「痛かった?」
「いえ、大丈夫です。お蔭で痛みが取れました。ありがとうございました」
「いつものよりヒアルロン酸が多く含まれた目薬を追加しておくから、忘れずにさすこと」
診察室から出るとソファーで眠ってしまった患者が診察前より増えたようだった。
眼科を出てオレはミケが連れてきた仲間と近くの総合病院に向かった。
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