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知佳がでて行ったのを見計らって話を始めた。
「社長いいですかお話して」
原は初めて、俺と会った時の事を聞いてきた。その時、知佳が原に一年待ったらゆう事を聞くと言ってたの憶えてますかと尋ねてきた。
「ああ、云ったな」
「おととしのクリスマスに、知佳に言ったら無期有効だと言われました、俺はまだそれを使ってません」「それで?」
「俺、知佳と一緒になりたいと思うんです、それでこの約束使わせてもらっていいでしょうか」
大変だな、そんなことに使われるとは思ってなかったな・・・
「ここまで待ったんです、あと一年、十九になったらオレ、知佳のお母さんに挨拶に行っても良いでしょうか?」
複雑だな、喜んでいいものか、親の心境ってこんなもんなのかな。
「君には本当に助けてもらった、俺の夢のひとつひとつを押してもらったのも確かだ。ハアー、大人になったな、そうか、親戚になっちまうな、わかった、原、本分は学生だ、大学卒業が目標だろ、それが出来なければ親は説得できないぞ」
「わかっています、でも、しっかり稼ぐことが出来れば、親はそっちを見てくれる、両立させます、お願いします、交際を認めてください」
「こればかりはお前たちの問題だ、いいか、人の道に外れるようなことはするなよ、いいな!」
「はい、ありがとうございます、失礼します」
立ち上がり、出ていく原の背中、大人になったなと思う、顔付、体つきだけでなく、いっぱしの大人より稼いでいる、そうだ、俺は知佳の夢を応援してきたじゃないか、それが二人になるだけのことだ。
「さてと、仕事仕事」
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