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第四話 新居
年が明けると、引っ越しが始まった、三が日しか休みの無い、新ビルの方で働くキヨ君と住ちゃん、大森さんが先に新居へ移る。キヨ君たちは今まで別々の部屋だった、今度は叔父の隣へ、川上君たちが結婚してすぐに部屋を開けたのは住ちゃんの為だった、二人の荷物は結構多い。引っ越し業者を四日間貸切、終わらせたい考え。
「その方が安く上がる」「時間も節約できるしね」
「はい、はい、それで、これはこべばいいの?」
「お願い」「すまねえな」
明日は、川上君と、隣の三人。その次はうちと内田さん、最後は、叔父の所。引っ越し業者の人も大変だが従業員も大変だ。新しい入居者は柿田さんの所のマネージャーさんだけ、柿田さんたちは、二つに分かれ元居た私たちの所へ入ることになった。やっぱり、足りなかったと叔父夫婦は言っていた。
男手があるからすぐに終わる、終わるころにはみんなヘロヘロになっていた。
「姉ちゃん、見て、俺凄い、こんなの初めてかも」
「帰ったら、お母さんに渡すのよ、そんな大金落としても知らないからね」
「預かって、まだやることあるし」
「何すんのよ、もう終わったでしょ」
「打ち上げ、サーちゃんちで晩御飯」
「もう、ここ入れとくからね」
「はーい、そうだ、俺泊めてもらえるね、こんなに広いんだから」
「そうだね、考えておく」
本当に広い、入るまで見ることもできないくらい忙しくて、さよ子さんに見せてもらった設計書だけだったから、三LDK、十二畳のダイニングキッチンだけで十分な気がした。前の所もそうだったが、叔父のセンスはすごくいい、設計士にでもなった方がよかったのではないかと思う。
―知佳ちゃ―ん
「姉ちゃん、ちあきちゃん」「はーい」
いろんなものを持って叔父の部屋へ。みんなが引越しを終えた。今日は、初めての食事会となる。全員が叔父の所へ集まるのだ。
「広いと思ったけど、これだけの人数入ると狭く感じるね」
「でもさ、初めてピースさんと前の家の二階で食事したこと思えばすごく広いよね」
「あゆみちゃんも遊びに来やすくなるわね」
「またお願いします」
「いいかー、みんな揃ったか」【はーい】
「それでは、新しい新居と、新年の門出を祝いまして、カンパーイ」
【カンパーイ】
あゆみとつよし君も来た。向こうに残る小野さんの家族も参加。アルバイトの子たちも早くにお店を閉め合流。飲んで騒いだ。
ピンポーン
「誰?はーい」
「今晩は」「遅くなりました」
「ご苦労様です、上がってください」
柿田さんたち五人が入ってきた。これで、秋山楽器店全員がそろった。
「こんな事これからないかもー写真撮りマース」
あゆみが写真を撮って回る、背の高いつよし君がみんなを写そうと頑張る。
子供たちは大勢の人たちで興奮状態。
楽しい時間はあっという間に過ぎた。柿田さんたちは社長の所へ、まー君とつよし君とあゆみはうちへアルバイトの子たちは内田さんや川上君の所へ泊まった。
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