ご挨拶をば……

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ご挨拶をば……

初めましての方も、ご無沙汰しておりますの方も、ご挨拶申し上げます。 kanoです。 ここまで拙作「天狗様といっしょ【弐】」をお読みいただき、真にありがとうございます。 一章よりも随分長くなってしまったにも関わらず、ここまでお付き合いくださった方々に、感謝申し上げます。  と言うより、もはやどう御礼の言葉を述べればいいかわかりません。  ですが、毎日もしくは定期的に、もしくはふと思い立った時にでも読み進めて下さった皆様のおかげでここまで来る事が出来ました。  おかげさまをもちまして、「天狗様といっしょ【弐】」完結とさせていただきます!  ご挨拶のはじめに、まずはこの通例の言葉を…… この物語は神話、逸話、歴史上人物をモチーフとしたフィクションです。 作中に使用した人物名、固有名称等は、今作の物語内での設定に沿って使用しております。決して史実・宗教上解釈を捻じ曲げる意図で使用したものではございません。  ふぅ……これを書いておかないと、本当に色々誤解を生んでしまいそうになるので……。    天狗という存在自体がわからないことも多い反面、各地に伝承が多く残っていて、ファンも多い存在なので、ここまでコケにしてしまってよかったのか、未だに悩む時があります。  あと今回の物語ではもっと困った方もいましたねぇ。  ちょっとこの場を借りて今回の【弐】について、振り返らせて頂きます。 【全体について】 とにかく、書きたかったことをだいたい全部出せたかなと思っております。時を越えた太郎と藍の関係、藍姫の想い、治朗との関係の変化等々……最後の方は、二章を書き始めたあたりからずっと書きたかったシーンで溢れていました。 なので今、若干燃え尽きかかっています(笑) 読んでいただいた方にドキドキハラハラ、あと喜びも感じて頂けたなら、これ以上の幸いはございません。 【賀茂忠行】  実在の陰陽寮の役人です。そののち、近江や丹波の役人になったりもしていますね。  彼自身はあまり記録は多く残っておらず、どちらかと言うと安倍晴明の素質を見出した師匠という方が有名のようですね。あと作中でも用いた「射覆(せきふ)」については、よく記述が引用されます。  しかしこの方……生没年ともに不明なのです。だから作中で何歳ぐらいなのか、本当に迷いました。かろうじて息子の賀茂保憲の生まれ年が残っているので、そこから軽く逆算した感じです。  作中で太郎と藍がお邪魔していた年代は、まぁだいたい……菅原道真が大宰府に流刑~平将門の乱の間のどこかと思ってください。幅広いな……。しかしあまり細かく指定しすぎても、自分で自分の首を絞めることになりかねないので……逃げに走る(笑)  まぁこのように、ヘイトを集めるために散々陰湿なモラハラ毒親として描いてしまった賀茂忠行氏ですが、当り前ですが本当のところはまったく知りません。めっちゃくちゃ善人だったらどうしようと、ビクビクしております。 【水咲 瑠璃】  一章では女性キャラがあまりにも少なかったので、同い年の友だちを作ってあげたくて出した子です。最初はへっぽこ陰陽師という設定だったんですが、よく考えたら賀茂忠行と藍姫は陰陽師なのが確定してるので、キャラがかぶるなぁと登場直前に慌てて考え直しまして、焦った記憶があります。  じゃあ何故、狐になったかと言いますと……天狗(テンコウ)について書いた日本書紀の記述には「天狗」と書いて「アマツキツネ」と書かれてあります。ご存じの方も多いかと思います。  この「アマツキツネ」という記述を根拠に、天狗と狐が同一視できるという主張も一時期ありました。覆されましたが。同時に天狗と「天狐」が対になるという考え方も出たりしていたみたいです。  そこに目をつけて飛びついてしまったわけです。  「天狗様、天敵と相対す」というタイトルにある通り、意外と太郎に噛みつける強い女の子になってくれましたね。彼女もまた、きちんと昇華させてあげたいなと思っていた子でした。いつかお母さんも出せたらいいなと思っています。 【金】  瑠璃つながりでうまれたお方ですね。  この方も直前まで迷いました。しかし……この作品、とにかく男性が多い! 某乙女ゲームの金字塔タイトルの数には敵いませんが、結構多い!  キャラが被らないようにするなら……今までに出ていないキャラって何だ? …………オネエか……!  と、言う感じでああなりました。いかがでしたでしょうか? 【藍姫】  一章では名前しか出て来なかったので、やっと登場できたという感じです。  最初はとある貴族の姫君というだけだったんですが、何がどうなったか、実在のお方の娘に収まっちゃいました。藤原氏とか平家とかにしておけば人数も多いし、架空の人物を作り出し易かっただろうに、ものすごいピンポイントにしちゃったもんです。  平将門の乱に絡めようとか、長屋王の変とその後の藤原4兄弟の変死と絡めようとか色々考えましたが……なんでだったか難しいなと思ってやめたんでした。根性ないです、ハイ。  また、彼女について述べておかないといけないと思ったのですが、別に近親相姦とか虐待だとかについて問題提起するつもりは毛頭ございません。父親について叫んだのも、藍の個人的な父親という存在への思いであり、何かしら主張するといったものではありません。  ただ、彼女はもうちょっと幸せなエンディングを迎えさせてあげたいですねぇ……。 【BGM】 ダレトクなお話なんですが……第1章からここまで、執筆している時のBGMはほぼ1曲でした。 浅岡雄也氏の「さらば 情熱の碧き花よ」を1曲リピートで聞いてました。 浅岡雄也氏とは、元FIELD OF VIEWのボーカルです。「突然」や「DANDAN心魅かれてく」と言えば思い当たるんじゃないでしょうか?現在はシンガーソングライターとして活躍されています。 時々ライブがあるので、私もいそいそと行ってます♪ 「アナタトミライヲ」というアルバムの中の曲で、ライブでもあまり歌われないのですが……この曲を聞いてるともうすーっとあの世界に入り込んじゃってたので、執筆する時はマストでした。 勝手にテーマソングに設定してました(笑) といったところでした。 思っていたよりも長くなってしまいました……。 本当に、こんな長い話にお付き合いくださり、ありがとうございました。 物語は次章に続きます! 太郎と藍は気持ちの上では結ばれましたが、まぁあんな感じですからこれからもまだまだ色々あります。あるっていうか……あの二人が起こすって言う方が正しいでしょうか(笑) そして……前章と同じくまだ準備終ってません!! なのでまたしても、こぼれ話あたりでお茶を濁させて頂ければ……! ここまで話を進めたからこそやっと出せるこぼれ話もありますし…… もしもこんなお話がいいというような御要望があれば、ぜひぜひご意見くださいませ! というわけで、完結設定にさせていただきますが、引き続きもう少しだけ天狗様たちにお付き合いいただければと思います。 最後にもう一度、ここまでのご声援、まことにありがとうございました!!!!!
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