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「でもそれを言うならさ、ハゲ崎とピュアなデートするのが一番イミわかんなくね?」
「それな。
アマネそこんトコどうよ?
ウチらの負けってんなら、納得できる事実を話してくれよ。」
「ふぅ。」
心配した分、なんだか気が抜けちゃったよ。
正直に話してあげるか。
「真面目な話だよ。
私は、花崎先生のことが好き。
信じるかは自由だけど、ピュアな気持ちしかないよ。」
「えー、マジに?」
「マジマジ。」
とりあえずメールでも見せてみようか。
肝心のデートの約束は電話でしたから、証拠としてはビミョーだけど。
「ふーん、確かにこれを見る限り、フツーのやり取りだな。」
「つーかハゲ崎、ラインじゃなくてメールなのな。」
「先生は仕事用のケータイがガラケーだからね。」
「ほら見ろ、二人共!
プライベート用と別の端末でやり取り!
浮気の基本だよコレ!」
いや待って!
それは違う!
「うわぁ、あのハゲ不倫慣れしてやがんのかよ。」
「しかも生徒たぶらかすとかマジ最低だな。」
やめろ!
「そうじゃなくて!
先生にとって、私の相手は仕事の1つみたいなものなの!」
「おいおい、それなら何でデートなんか。」
「私が強制的に突き合わせたからね。
だから先生、くっつかれると困ってたでしょ?」
「ま、確かにね。
あの動画はサイコーだったわ。」
「それに可愛かったでしょ?」
「」「」「」
あれ?
「ゴメン、その感想はちょっとわかんないわ。」
「どう見たらあんなオッサンがカワイくなるんだよ。」
「マヌケとしか言いようがないだろ。」
いやいや皆さん、何をおっしゃる。
「そのマヌケなのがいいんじゃないの!
普段は凛々しい先生があんなになっちゃってさ!
みんなホームビデオ投稿のおバカなペット特集みたいなのとか見て和まない?」
「そりゃ動物だから和むんだろうが!」
「オッサンは無理だろ!」
「つーか、別に普段凛々しくもねぇだろ、ハゲ崎。」
いや、凛々しいよ!?
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