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「は、はい!終わらせました。....どうぞ」
エドワーズは、あからさまに目を泳がせ
イーサンに書類を渡す。
他の警部達は、
イーサンが直々に部下に頼み事をすることは無いので何事かとチラチラと見てくる。
いや、興味というよりも
哀れだ....と思われているに違いない。
イーサンは度が強い眼鏡をかけ、書類に目を通す
3秒後、溜息をつきエドワーズに目を向けた。
「午後から新人の研修が入っている。
しかし、私は警視長から仕事を頼まれ出られなくなった。」
肩を落とすエドワーズを、リリーが心配そうな目で背中を見つめる。
「....俺に、教育係を。という訳ですか?」
「あぁ。元々教育係というものは
警部であるお前がすることだ。不安なら
相棒と協力すればいいだけの事だ」
イーサンの鋭い目がリリーを見る。
リリーは小さく肩を震わせた。
まるで蛇に睨まれた蛙のようだ。
「....分かりました。私がエドワーズ警部を
サポートします。」
「それでいいよろしく頼むぞ。....あぁ、あと」
イーサンは立ち去り際に、振り向く。
「精々、私のような鬼教官になって
頑張りたまえ」
全部聞かれていたと、今更後悔する
エドワーズだった。
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