37人が本棚に入れています
本棚に追加
頼みの綱はこの人しかいない。
というかこんな話に付き合う奇特な暇人もこの人しかいない。
「食事は?今日のランチはサーモンかチキンのコンフィだって」
「とてもダメ。朝起きるとお腹いっぱいなの」
カフェに呼び出された椎名さんは
紳士らしく僕にランチまでご馳走してくれるつもり。
「それじゃグリーンサラダは?取れたて野菜の食用花添えってのがあるよ」
「冗談ばっかり。そんなのないじゃない。笑えないよ」
「ごめん。だけどこれは冗談じゃなく、君少し痩せたんじゃないか?」
ぼんやりしていると向かいの席から
椎名さんが手を伸ばし僕の頬に触れた。
「心配だな、オフィーリア」
温かい手は頬から花を食らう唇へ滑る。
最初のコメントを投稿しよう!