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「誰がこんなことを……?」
怒っていると言うよりむしろ感情を殺している。
頭の上で一括りにされた僕の手に指を絡めると
「ンンッ……!」
九条さんは再びお仕置きのように突起を口に含んだ。
温かく湿り気を帯び敏感になったそこを唇で扱く。
「や……誤解だよっ……許して……」
爪先まで痺れさせ僕は足掻くように口走る。
「そう言って泣いた後か?それともこれから……?」
「だから……誤解なんだ……」
九条さんは何も言わず
ベルトを外す音だけが聞こえた。
「九条さん……?」
いつもの彼ならこんな真似はしない。
だけどどうやら——。
「もっと愛して見せろと言っただろ?」
「それは……」
彼を挑発したのは他でもない
「証明してやる——それに僕ももう我慢できない」
——僕だ。
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