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「九条さん……ごめんなさい……」
「何が?どうして謝るの?」
彼は手際よく僕の下着を脱がすと
ほんのりとヴィーナスのような微笑みを湛えて言う。
「僕がしたいからこうしたのに、どうして君が謝るの?」
「ンッ……」
言い訳をする前に熱い唇が僕の唇を塞いだ。
感じきった身体はキス一つでもう一度脈打つ。
「聞いて……僕はっ……」
「いいから」
それ以上言わせるつもりはないらしい。
温かい手がベッドで汗ばむ僕の身体をすっぽり抱くと。
「あぁ……」
「ただ感じて——僕を感じてくれたらいいから」
指が這う通り——そして彼の望み通り
僕は身体をしならせすぐにうっとりと細い嬌声を洩らした。
「気持ちいい?」
「うん……」
心地よい愛撫に徐々に腰が浮き上がる。
その瞬間を九条さんは捕まえた。
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