episode256 二重取りの愛

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「ッ……アアッ……」 夢心地のまま僕の濡れそぼったそこは 張り詰めた彼をゆっくりと受け入れる。 体勢を変えることも 愛しい人を掻き抱く事も出来ないけれど。 「ウゥン……きもち……い……」 「もっと?」 「ん……」 「もっと深くする?」 「……うん」 縛られた両手は今は媚薬を盛られたように甘く痺れていた。 「アァ……すごい」 九条さんの動く通り僕の内側が脈打つ。 一つに溶け合ったようになるまでそう時間はかからなかった。 「和樹……君は本当に……」 「ンンッ……!」 言葉を継ぐのも忘れて 九条さんは再び上を向いた僕の突起を口に含んだ。 「いやぁ……」 きつく吸われると 自分でも分かるくらい下もきつく彼を締め付ける。 それが気持ち良くてさすがの紳士も本能のまま 何度も繰り返し夢中になる。 「ああ、ダメッ……また出ちゃうからぁ……!」 原始的な喜びに身を焦がす僕らはすべてを忘れていた。
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