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戸惑いながらでも案外大胆に。
「ンッ……!」
僕の口元を綺麗な手で押さえ
九条さんは心臓に近い方の突起を口に含んだ。
痛いくらい強く吸ってから、すぐに優しく舌先で溶かされる。
「ア……ンンッ……」
彼の指の合間から、海の泡のような声が微かに洩れた。
その間、時間にしてたった数秒だ。
しかし頭の芯まで脈打つような、突き抜ける快感が僕を支配する。
「いけないな。君のペースにのせられてしまって僕は……」
淫らなセーラーシャツを几帳面に正すと、九条さんは周りを気にしながら立ち上がる。
頬にうっすら赤みが差し、わざと怒ったような顔をしてるけど馬鹿みたいに綺麗だ。
「ねえ……」
天井を睨んでいる彼の手を取って僕は囁いた。
「もう我慢できないよ……」
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