ある少年(しょうねん)との出会(であ)い

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6af4a4b1-03d0-498f-b4e4-f940d876ab07  そこに(えが)かれていたのは、まっくらな空間(くうかん)に、ずらっと不気味(ぶきみ)()かんだ(あか)目玉(めだま)のような物体(ぶったい)でした。  たしかに、その()には、おそれのような感情(かんじょう)()()れたのですが、どこかその少年(しょうねん)本来(ほんらい)()っているやさしさのかけらみたいなものも、(かん)じたのです。  ねえ、きみ、人間(にんげん)自体(じたい)がこわいのかな。  (わたし)はその少年(しょうねん)にいくつか質問(しつもん)をします。  ううん、だったらお(にい)ちゃんとも(はな)せないでしょ?  ああ、そうか。そうだね。きみ(かしこ)いな。あ、じゃあ、(ひと)()がこわいのかな。  はは。(とり)じゃあないんだから。たしかに、こわい()をするようなのは苦手(にがて)だけど、だれかの()がきらいなわけじゃないよ。とくにお(にい)さんのようなやさしい()だったら、()()つめるの、()きなくらいだよ。  そういう少年(しょうねん)()のほうが、なんのにごりもないやさしい()をしていました。
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