少年(しょうねん)のこわいもの

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 トライポフォビアは、日本語(にほんご)()うと、集合体恐怖症(しゅうごうたいきょうふしょう)のことなんだけど、うーん、わかりやすく()えば、まるいものがずらっとならんでいるとこわいと(おも)ってしまう症状(しょうじょう)なんだ。  でもね、まだ研究中(けんきゅうちゅう)でナゾが(おお)く、そもそもいまだに正式(せいしき)恐怖症(きょうふしょう)としても(みと)められていない。  ふーん、でも、たしかに、ぼくは、ハスの()(あな)だとか、カエルのたまごだとか、()のウロだとか、チーズにできた(あな)だとか、ひとの()んたまだとか、まるいものがたくさん(あつま)っていると、こわく(かん)じちゃうな。  あ、でも、まるいものでも、()きなもの、あった。ちょっとこっちに()て、お(にい)ちゃん!  少年(しょうねん)(わたし)()()きながら、ひとだかりの(なか)器用(きよう)()りぬけ、(わたし)をある場所(ばしょ)()れてきました。
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