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こたぽんを抱っこして、友人の紀之と一緒に、神社に行った。紀之に付き添ってもらったのは、紀之はよくウチに遊びに来てて、こたぽんとも仲良かったから。
それに僕は、僕の決意が正しいかどうか、実はちょっと不安でもあったんだ。
「君はこたぽんをよぉく知ってる。君がいいと思うことをしてあげるといいよ」
紀之はそう、言ってくれた。
神社の本殿には、ちゃんと神様がいらっしゃった。僕はぐったりしたこたぽんを、そっと神様に差し出した。
「どうかこたぽんを、神様のところで預かってください」
もう、苦しまなくていいように。
神様はとても優しい顔で、ゆっくり頷くと、両手でこたぽんを受け取ってくれた。
よかった。これでもう安心だ。こたぽんは神様のところで、生まれ変わる準備をするんだ。
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