第二章 ひとつ目の本番

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それでも、真木さんに私の秘密を知られた恥ずかしさから、かあーーーっと顔を火照らす私。 そう、私は33歳にもなって、いまだに男を知らなかった。 世の中の同じ歳の女性と比べたら、きっと私は変わっているんだろう。 笑えばいい。 処女でなくなる機会が無かったわけではないが、こわくなって途中でやめた。 20歳の頃に初めて付き合った男性だった。 手首を掴まれ強引に求められて、恐怖のあまり、大声を上げてやめさせた。 結局、それが原因で別れた。 それからは、トラウマのようになり男性が怖くなっていた。 話す程度なら平気だが、男性と密室で2人きりになると不安な気持ちに襲われた。 でも、それも10年以上経ち、徐々に慣れて男性と密室に2人きりでも短時間程度なら大丈夫になった。 子供も苦手だし、どちらかというと結婚にも興味は薄い。 だから、このままでも支障は一切ない。
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