第二章 ひとつ目の本番

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車を下りて真木さんが行ってしまうのを見送っていると 「お帰り。遅かったのね?」 自販機の影から歩美が現れた。 「うん。ちょっと」 「ねえ? 今の何?」 スタスタと歩いてきた歩美は、機嫌が凄く悪そうだった。 「今のって?」 「とぼけんの?あれ、真木さんでしょ?営業の」 唇を尖らせながら、歩美が聞いてきた。 真木さんの言うとおりだった。どこかで歩美は見ていたんだ。
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