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「はい。いつも零がお世話になっているんだし、元Triangleのリーダーとしてお礼がしたいですし」
生真面目な明の言葉に、ユウは苦笑した。
「ハハ……いや、もうTriangleも解散して2年が経つんだし、そんなに迷惑は掛けられないよ」
「いいえ。ユウさんを独りにしたら、零に恨まれますから」
明はキッパリと言うと、ポケットから携帯を取り出して何処かへ電話を掛けた。
何回かのコールの後に、電話は繋がる。
「あ―オレ、うん、うん。頼みがあるんだけど――」
幾度かのやり取りの後に、明は「じゃあ、よろしく」と言って電話を切った。
「明日、ユウさんのマンションへ仲間が手伝いに行きます。業界のことは重々知っているので、頼りになると思いますよ」
「誰に連絡したんだ? 」
ユウと、Triangleのこと。両方に精通している人物となると……?
「金城美央です。オレや零と同じ、Triangleの元メンバ―ですよ」
そう告げると、明は力強く言い切った。
「オレたち元Triangleで、ユウさんを必ず助けます」
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