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三人でまったり盛り上がっていたら、突然別の島で話していた同僚から声をかけられた。
「──ねぇねぇ、渡会さんてたしか空手やってたよねぇ?」
「えっ? はい、趣味ですけど」
「深谷リーダーも、空手黒帯だって~。有段者だってー」
「えっ、ホントですか?」
なんか、似合う。
「どこでやってるの?」
「K町の、藤城道場です」
「あぁ、わかる。知ってる。そこ極真系でしょ?」
「えっ、じゃあ、藤城一華ってわかります?あ、でも年代が違うか」
「藤城一華? 聞いたことあるな。妹も空手やってたから、それで知ってるのかな」
さすが一華ちゃん。名が知れてる。
「えーー。なに渡会空手するの? 強い? もしや腹筋割れてる?」
「割れてるわけない。でも少し硬いよ」
「深谷リーダーが空手? 自分の話するなんて、めずらしいね」
桜井さんがこそこそと話し出す。
「え?」
「空手の有段者なんて初めて聞いたわ」
「そうなんですか?」
「そうだよ。プライベート謎だもん」
「へぇ」
「興味なさそうだね」
「いやそういうわけでは」
人気者の飯島は、いつの間にか隣の島へ。
「ほんと素晴らしいよ、うちのリーダーは」
「あぁ、それは本当に」
いかにもできる男って感じです。
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